データ作成の色決め。
データを作るのに、繊細な線を引いて色を指定して作っているのに、色は出たとこ勝負。
なんてこと無いですか?
こういった色で仕上げたいのにどうすれば良いのか?
その時に参考にするのは、カラーチャートですが、それだけではいけません!!
仕上げたデータを形にする場合も慎重にしなくては。
よく「イラストレータデータはCMYKで」というのは、よく指示される内容ですが、呪文のように書かれているだけだったりしていませんか?
そのCMYKの色って、実は決まっていないのです。
もう少し言い足すと、使っている機械のCMYKの色って訳です。
インクの割合のであり、それを4色(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラック)重ねて色を作っています。それは、自分が出したい色に近いわけではありません。
特に、DICの番号などの色はどのCMYKなのかわからないです。
インクジェットで印刷する場合は、特色指定で近い雰囲気の色を印刷できる場合があります。
そんな時には、専門家にご相談ください。
iccプロファイルで色の指標を
そこで、出てくるのは、”ICCプロファイル”です。
左の画像は、イラストレータの「カラー設定」です。RGB・CMYKの場合の色味のデフォルト値が設定できます。
RGB・CMYKとしてよくみるプロファイルは、次の通り。
- RGBプロファイル
- sRGB ※当社:使用
- Adobe RGB
- AppleRGB
- ColorMatchRGB
- CMYKプロファイル
- Japan Color 20?? ※当社:Coated使用
- Photoshop?DefaultCMYK
- SWOP
- FOGRA
CMYKプロファイルを決めると、その色の傾向に従い色を決定できます。
この色は指定されたプロファイルによると、この色です。的な感じ。
埋め込みプロファイルと埋め込まないプロファイル
イラストレータデータにプロファイルを埋め込めるのも、色を指定するやり方の一つです。
もしも、イラストレータデータに、JapanColor2001Coatedを埋め込むと、作ったCMYKのデータは
「JapanColor2001Coatedの色味でこのデータは作りました」
ということになります。
プロファイルを埋め込まれたイラストレーターデータは、プロファイルの色味で作られている。ということになる。
逆に、プロファイルを埋め込まないと、お任せってことです。
その場合、当社ではCMYKの場合、JapanColor2001Coated、RGBの場合sRGBを使って印刷してます。普通で良い時には、埋め込まなくても問題はありません。
インクジェットの色の決め方
通常の印刷と違い、インクジェットはシミュレーションして色を決めないと印刷物のように仕上がりませんので、プロファイルを使って出力をしています。
看板の用語なのか、私のところでは使いませんが、スポットカラーと言うところもありますが、それはインクジェット本来のインクの割合で印刷するようなので、写真などには向かないです。
一部、プロファイルと並行して黒のみプロファイルを行わないことも指定できるものもあります。(一部使用しています)
イラストレーターのデータの色は、RGBデータもCMYKデータも作成できるが、本来RGBというのは光の3原色(R:レッド、G:グリーン、B:ブルー)で構成されている、インクなどでは表現が出来ないくらいの色があるので、印刷してもどのように印刷されるのかは予想が難しいのです。
同じに出ることはありませんが、プロファイルを使うと統計的に色域の広いデータとして印刷可能です。最近の大型プリンタはCMYK以外にもOオレンジ、Rレッド、Gグリーン、Vバイオレッドなどの特色インクを入れているのでCMYKでは表現出来ないような色を印刷することが可能です。
その場合は、CMYK+特色指定などで対応した方が無難ですので、ご相談ください。
RGBファイルでも印刷できるので、そちらもご相談ください。RGBの場合は色を検証できる手段がないので、色のクレームなどは抑えめにいただければと思います。